おしゃれな観葉植物を簡単に育てたい!キレイなまま育てるコツとは?

観葉植物育て方コツ

ひとつあるだけで、その場をさわやかに演出してくれる観葉植物。葉っぱのカタチも、ハート型やチェーン型などいろいろあって、とてもかわいいですよね。

ガラス鉢やビー玉を使った水耕栽培や、ハンギングバスケットなど、楽しみ方もさまざま。

「部屋に飾って、このみずみずしい葉っぱに癒やされたい……!」と、思わず購入した経験のある方もいるのではないでしょうか。

けれど、買ったときにはきれいだった観葉植物も、放っておくと、どんどんと葉の色が悪くなり、その姿は乱れてしまいます。

「だって、育て方がわからない……」という方もご安心を。

ほとんどの観葉植物は、むずかしいお手入れは必要なく、基本の育て方をマスターすれば、簡単に育てることができるのです。

今回は、初心者の方にもわかりやすいように、観葉植物の育て方の基本や、観葉植物をイキイキと元気に育てるコツをご紹介します。

観葉植物を育てたことがない方も、過去に失敗したことがある方も、ぜひ、お気に入りの観葉植物を見つけて、育ててみてくださいね!

観葉植物を元気に育てるコツとは?

観葉植物 モンステライメージ【写真AC】

観葉植物と聞いて、まず、どんな植物が思い浮びますか?

人気のパキラやドラセナなどの他に、ほし型やハート型などのかわいい葉っぱや、熱帯のジャングルを思わせる、エキゾティックな葉っぱを持つものなどもありますよね。

でも、ガーデニングショップを見ていると、「コレも観葉植物……?」と思うような種類が並んでいることがあります。

観葉植物に定義はあるのでしょうか?

観葉植物ってどんな植物?

観葉植物イメージ【写真AC】

「観葉植物」とは、特定の植物をさす言葉ではなく、主に葉を観賞する植物のこと。

お店によっては、ヤツデ、アオキなど、日本にも自生している樹木や、アロエなどのハーブ、ベゴニアなどの花卉類を観葉植物として販売していることもあります。

観葉植物は育て方が簡単で、「小さな苗を大きく育てる」「小さな姿のままで楽しむ」「ハイドロカルチャーなどの水耕栽培で楽しむ」など、楽しみ方もさまざま。

剪定※1した枝や葉を、土や水にさしておけば簡単に増やせるところも、人気の理由のひとつではないでしょうか。
※1 樹形を整えたりするために、枝の一部を切りとること

☆ ONE POINT ☆
涼しさを演出してくれる「ミリオンバンブー」。バンブーという名前やその姿から、竹だと思われている方も多いようですが、実は「ドラセナ・サンデリアーナ」という種類の観葉植物です。花瓶などにさして楽しむことの多いミリオンバンブーですが、土に植えて大きく育ててみると、「ほんとだ、竹じゃない……」と実感できますよ!
観葉植物

元気に育てるコツは原産地を知ること

観葉植物イメージ【写真AC】

観葉植物に限らず、植物を上手に育てるコツは、その植物の「原産地」を知ることです。

その植物がごきげんで育ってくれる環境は、暖かい場所?乾燥した場所?陽射しの強さは?

例えば、観葉植物の主な原産地には、次のような気候区があげられます。

《熱帯多雨林》
赤道周辺に見られるジャングル。平均気温は18℃以上で、1年中雨が多く湿度が非常に高い。

[熱帯多雨林の樹木の下、木漏れ日の中で自生する植物]
アジアンタム、プテリス、アスプレニウム、フィットニアなど

[熱帯多雨林の樹木の上、日当たりのよい中で自生する植物]
ポトス、シンゴニウム、モンステラ、アイビーなど

《温帯》
適度な温度と降雨に恵まれ四季の変化が明らかな気候。 最寒月の平均気温が-3~18℃、最暖月の平均気温は10℃以上。

[やや強い光、やや多湿を好む植物]
ゴムの木、ヤシ、ドラセナ、コーヒーの木など

《熱帯季節林》
限られた期間に集中して雨が降り、それ以外はほとんど雨が降らない気候。砂漠地帯では朝に霧が発生するだけの地域も。

[体内に水分を蓄えるしくみを持ち乾燥にも耐える植物]
サボテン、サンセベリア、ハートカズラ、ハナキリンなど

気がつかれた方もいると思いますが、2つ目の「温帯気候」は、日本が属している気候帯※2ですね。
※2 ただし、北海道・東北地方は「亜寒帯」、沖縄など南西諸島は「亜熱帯」に属する

ちょっとレトロな喫茶店の前に、ゴムの木が飾ってあったり、ヤシ類が街路樹に使われているのを見たことがありませんか?

ふるさとが同じ気候区だと、植物たちの順応も早く、日本の冬でも、屋外で元気に育ってくれるんです。

同じ温帯気候のドラセナも、日本で育てやすい観葉植物として、いろんな種類が出回っていますね。

例えば、先ほどミリオンバンブーとしてご紹介したドラセナ・サンデリアーナも、とても育てやすく、園芸店以外に雑貨屋さんなどでも販売されています。

人気の「幸福の木」もドラセナ・マッサンゲアーナという名前のドラセナ種。元気いっぱいに、次々と新しい芽をふくことから縁起がよいとされ、お祝いごとの贈り物としても選ばれています。

はじめて観葉植物を育てる方や、なかなか手入れができないけど部屋に観葉植物を飾りたい、という方は、日本と同じ、温帯気候がふるさとの観葉植物を選ぶと、失敗が少なくなりますよ。

☆ ONE POINT ☆
観葉植物をプレゼントする場合、できるだけ園芸店などに足を運び、直接選ぶようにしましょう。ネットで買うと、状態のよくないものが送られることがあります。いきなり枯れる観葉植物に、贈られた側はよい気はしませんし、処分も大変(筆者実体験)です。開店祝いなど、お祝いごとの場合は特に、信頼できるお店で、自分の目で選ぶことをおすすめします。

原産地がイメージできれば大きな失敗は避けられる!

原産地についてお伝えしましたが、もちろん、原産地の環境をそのまま作る必要はありません。

水を好む、乾燥を好む、日陰を好む、原産地では樹に張り付いて生息する、など、生態を頭に入れておくことで、水やりの回数や置き場所を間違えにくい、ということです。

観葉植物を購入するときに、植物についているラベルなどで「熱帯アメリカ原産か……」など確認しておけば、おそらく「冷房の風が直接当たる場所に置く」「薄暗い廊下に置く」「真冬に外に出す」などの失敗は防ぐことができますよね。

逆に、観葉植物を飾りたい場所の環境があらかじめわかっている場合は、原産地をヒントに観葉植物を選ぶこともできます。

例えば、置きたい場所の日当たりが弱いなら、ジャングルの薄暗い林床でも育つ「プテリス」「アジアンタム」、こまめに水やりできないなら、乾燥に強い「サンスベリア」「ハートカズラ」など、こちらの都合に合わせて観葉植物を選ぶと、失敗が少なくなります。

観葉植物の寄せ植えをつくる際にも、原産地ごとにまとめれば、見た目も自然で、水やり、日当たりなどの管理も簡単になりますよ。

◆世界の気候区の特徴がわかるサイト
世界の気候/ウィキブックス

ただし、園芸店などで販売されている観葉植物は適応能力が高く、日本で育てやすい種類がほとんどです。

あまり神経質になりすぎず、原産地を知ることで大きな失敗をさけながら、お気に入りの観葉植物を長く楽しみましょう。

☆ ONE POINT ☆
原産地の気候がわかっても、リアルに想像できないことがありますよね。そんなときは、植物園の温室へ行くと、温度や湿度などを肌で感じることができますよ。おそらく、日本人が快適に暮らせる環境とは少し違うので、家の中で再現してあげるのはむずかしいかもしれません。「湿度を上げる代わりに霧吹きをする」「乾燥させる代わりに風通しをよくする」など、対応策を考えてあげましょう。


◆世界の気候帯を体験できる植物園

世界のハナと緑に出会える大温室 咲くやこの花館

観葉植物の基本の育て方

観葉植物と女性イメージ【写真AC】

「ほぼ毎日大雨がふるジャングル」「乾燥した砂漠」など、原産地がイメージできれば、その観葉植物の好きな環境もわかりますね。

あとは、育て方の基本をしっかりおさえて、それぞれの観葉植物に合わせて、水やりの回数など、お手入れを調節しましょう。

用土の選び方

一番簡単なのは「観葉植物の土」を選ぶこと。

観葉植物用 培養土

手間もかからず失敗も少ないので、初心者の方でも安心です。

ただし、「自分が配合した土で観葉植物を元気に育てたい!」という方は、ぜひ、用土の配合にチャレンジしてみてください。

基本の配合は、水はけ・水もちのいい「赤玉土」が6割、水もちがよく用土の改良材としても使われる「腐葉土」が4割です。

赤玉土

腐葉土

あとは、「室内で育てたいから菌がいない土がいい」「ハンギングバスケットを作りたいから軽い土がいい」など、用途に合わせて用土や配合を変えていきましょう。

用土の配合は奥が深く、こだわりだすと、その配合パターンは無限大です。

植物の性質や置き場所の環境、肥料の種類などを考慮しながら、「この鉢だけのオリジナルブレンド」を作ってみましょう!

◆用土ごとの詳しい説明のあるサイト
【つくば牡丹園 園長監修】園芸用土まとめ!土の種類や特徴は?/ホルティ by GreenSnap

◆植物ごとの配合がわかる園芸の情報サイト
みんなの趣味の園芸 育て方がわかる植物図鑑/NHK出版

肥料のやり方

こちらも、一番簡単なのは「観葉植物用の化成肥料」を使うことです。

プロミック 観葉植物用

使用方法をきちんと守れば、失敗することはありません。

肥料には、葉に効く「窒素」、花に効く「リン酸」、根に効く「カリ」、その他の微量要素があり、用土と同じく、自分で配合することもできます。

ただし、用土に比べて植物に影響が出やすいので、初心者の方には少しむずかしいかもしれません。

また、独自ブレンドの肥料は、植え替え時に用土に混ぜるというパターンが多く、虫や匂いが気になるものも多くあります。

用土と同じく、こだわりだすととても楽しい分野ではありますが、「室内で」「観葉植物に」施すなら、やはり清潔でニオイも少ない化成肥料の錠剤、または2週間に1回程度の液体肥料がおすすめです。

ハイポネックス ストレート 観葉植物用

どちらも、植物の生育期のみ、決められた量をきちんと計ってあげましょう。

水やりの仕方

観葉植物と女性イメージ【写真AC】

水やりの仕方を調べたことがある方は、「土の表面が乾いたら、鉢底から流れ出るくらいたっぷりと」という説明を見たことがあるのではないでしょうか。

「土を湿らせるだけじゃダメなの?」と、思われる方もいると思うので、ちょっと解説しておくと、水やりには、水分の補給以外に、根から出る老廃物や古い空気を押し流す役割もあるのです。

そのため、「鉢底から流れ出るくらいたっぷりと」水をやることが大切なんですね。

室内では大変かもしれませんが、深めの受け皿を使うなどして、上手な水やり方法を見つけてくださいね。

また、完全に乾いてしまった土に、一か所から水やりをしてしまうと、土の中に「水みち※3」ができてしまい、その水みちを上から下に落ちるだけで全体にいきわたりません。
※3 出典:「樹木の水やりと夏場の植え替え/タキイ種苗株式会社

土を完全に乾かしてしまった場合は、水をはったバケツに鉢ごと浸す「腰水(こしみず)※4」という方法で、底面から給水させると、鉢全体に水がいきわたりますよ。
※4 出典「見て納得!かんたんガーデニング用語辞典/写真でわかる園芸用語集

☆ ONE POINT ☆
サボテンは「水やりは霧吹きで十分」「日光が大好きで夏に成長する」なんて思っていませんか?サボテンだって、春・秋は鉢への水やりが必要です!また、夏に休眠するサボテンは意外と多いので、思い込みで判断せず、ちゃんと調べてあげてくださいね。

観葉植物のよくある疑問

観葉植物を育てていると、いろんなトラブルや疑問がでてきますよね。

ここでは、よくあるお悩みや疑問について解説しますので、解決法のひとつとして、参考にしてください。

Q1.「買ったときのままビニールポットで育てられる?」
観葉植物イメージ【写真AC】

A.「ビニールポットの底面は水はけが悪く根腐れを起こしやすくなっています。鉢底穴から根っこが出ている場合は特に、早めに植え替えてあげましょう」

Q2.「室内で観葉植物を育てていたら、土にカビが!」

A.「カビは土や空気中に多く存在しています。植物に害はありませんが見た目が悪いので取り除きましょう。土の表面にバークチップや軽石などを敷くとカビが生えにくく、見た目もおしゃれになりますよ」
観葉植物イメージ【写真AC】

Q3.「かわいいミニ観葉を小さいまま育てるには?」
観葉植物イメージ【写真AC】

A.「ミニのままというわけにはいきませんが、こまめに剪定をして植え替え時に根っこを切り詰めれば小ぶりまま育てられることも。剪定した枝を挿し木するなどして新たなミニ観葉を作る方法もありますよ」

Q4.「涼しげな水耕栽培、いつまでもつ?」
観葉植物イメージ【写真AC】

A.「観葉植物を水やカラフルなゼリー、カラーサンドなどにさして楽しむ水耕栽培。根っこも葉っぱもぐんぐん伸びて元気に見えますが、生育に最適な環境ではありません※5。ひと夏楽しんだら、土栽培にもどしてあげましょう」
※5 ハイドロコーンやセラミスで植えられた「ハイドロ苗」は水耕栽培のまま長く栽培することができます

ハイドロコーン

セラミスグラニュー


Q5.「観葉植物は蛍光灯の光だけでも育つ?」
観葉植物イメージ【写真AC】

A.「蛍光灯の光の強さは、明るい曇り空の1/10くらいといわれています。人間の目には見えない光線も、蛍光灯にはほとんど含まれず、木漏れ日で育つ観葉植物でも、キレイなまま育つのはむずかしいのではないでしょうか」

「ちなみにオフィスやショップに飾られている観葉植物が元気なのは、リース植物である事が多く、植物のリース会社が定期的に交換してくれるから。日の当たらない雑貨屋さんで売られている植物がキレイなのは、見た目が悪くなった植物は処分しているからです」

まとめ

いかがでしたか?

観葉植物の育て方は、本当に簡単で、最低限のお手入れでも育ってくれます。

ですが、しっかり手をかけてあげれば、かわいい新芽を次々と芽吹かせて、ちゃんと応えてくれるんですよ。

さらに、置かれた環境が気に入ってくれれば、珍しい花を咲かせてくれることも!

いつもの葉姿の中に、思いがけず花芽を見つけたときには、思わず声があがりますよ。

「育て方、合格!」といわれたみたいで、本当にうれしいものです。

もの言わぬ観葉植物とのコミュニケーション、皆さんも楽しんでみませんか?

まずは、観葉植物を置きたい場所の日当たりなどを確認してから、ガーデニングショップに出かけましょう!

 

《出典》

『はじめての観葉植物の手入れと育て方』(株式会社ナツメ社)

 

『観葉植物事典』(監修 土橋 豊/株式会社池田書店)