SNSで、時おり話題になる迷惑キャンパーたち。
消灯時間を過ぎてもうるさい、ゴミの出し方が汚い、焚き火で芝生を真っ黒にする、他人のサイトを平気で横切る、など、他のキャンパーたちのキャンプ時間をだいなしにしてしまう、残念な存在です。
そんな人たちを見ていると、自分も気づかずに迷惑かけていることはないか、ちょっと心配になりますよね。
楽しみにしていたキャンプをジャマされたくないし、ジャマもしたくない。
そんな皆さんのために、「キャンプ場で嫌われる行為」についてまとめてみました。
初心者さんも、ベテランさんも、今一度、キャンプマナーについて、おさらいしておきましょう!
目次
キャンプ場で嫌われる行為とは?
まずは、キャンプ場での迷惑行為の例をあげながら、自分が迷惑キャンパーにならないコツ、さらに、迷惑キャンパーへの対処法をご提案します。
きれいごとは抜きにして、ちょっぴり辛口で進めていきましょう!
キャンプに来てまでご近所トラブル!?〔エリア偏〕
キャンプ場の「区画サイト」は、利用範囲の決まっていない「フリーサイト」に比べて、ほとんどの場合、料金が割高です。
それでも区画サイトを利用する人は、「自分のエリア」をはっきりさせたい、または確実に自分のエリアを確保したい人が多いのではないでしょうか。
自分のエリア同様、他人のエリアもきちんと守るため、テントを設置する際は、テントを固定するペグやガイロープがお隣に入らないように、細心の注意を払います。
それなのに、ですよ。
お隣の子どもやペットが、普通にこちらのサイトに入ってきたり、ときには、大人が平気で横切っていくこともあるんです。
歩道が雨でぬかるんで歩きにくいなどの理由があるならともかく、近道だからとシレっと他人のサイトに入ってくる、その「無神経さ」にカチンとくるんですよね。
また、テント周りに張り巡らされているガイロープは、張った本人でもひっかかる、トラップのようなもの。
さらに、テント周りには、オイルの入ったガラスランタンや、ステンレスの焚き火台など、ケガや事故のもとになるものもたくさん並んでいます。
子どもが入ってきて、ケガしない?
もしここでケガしたら、まさかうちの責任?
犬が入ってきてるけど、トイレとか大丈夫?
っというか、わたし犬アレルギーなんですけど。
子どもや犬だけではなく、お隣から、紙皿と枝豆のカラがとんで来たことも。
入ってくること、とんでくること自体よりもムッとするのは、他人のサイトに迷惑かけていることに対して、当人たちが、あまりにも無関心であることなのです!
【迷惑キャンパーにならないために(エリア編)】
自分の子どもやペットがウロウロしていても、親は「何かあったら叱るし、連れて戻るし」くらいに思っているかもしれません。
ですが、周りのキャンパーに、それは伝わりません。
「うちのサイトで何かあったら、こっちが責められるのでは」と、ハラハラ、イライラ、余計なストレスを与えてしまいます。
区画サイトはもちろん、フリーサイトでも、「この辺りまではお隣さんのエリアだな」と見当をつけて、他人のエリアには、子ども、ペット、もの(特にゴミ)が入らないように気をつけましょう。
【迷惑キャンパーへの対処法(エリア編)】
あらかじめお隣さんが迷惑キャンパーだと分かるようなら、別のサイトに変えてもらえるか管理人さんに相談してみましょう。
管理人さんも、キャンパー同士のトラブルは避けたいので、「犬が苦手で」「お隣は大人数なので」などとお願いすれば、応じてもらえるかもしれません。
その時に、エリア※1ごと変えてもらえば、炊事棟やトイレなども別で利用することができますよ。
※1 広いキャンプ場では、サイトを「Aエリア」「Bエリア」、または「芝生エリア」「川辺エリア」などエリアに分けて、エリアごとに炊事棟・トイレ・シャワーなどを設置している
居酒屋でもキャンプ場でも団体さんは声がデカイ〔騒音偏〕
キャンプ場での迷惑行為で、一番問題になるのが「騒音」です。
大音量で、興味のない音楽を延々と聴かされるなんて、もう地獄ですよね。
打ち上げ花火には、もれなく歓声もついてくるので、これもまたダブルで迷惑です。
大きな話し声、笑い声も、他人にとっては不快な騒音です。
ましてや、消灯時間(22時が多い)を過ぎても大騒ぎしてるなんて、もうマナーではなくルール違反ですよ。
消灯時間後は、車の音も要注意です。
バンっとドアを閉める音は、テントの中にいると驚くほど響きます。
車のロックを開けるときのピッという音も、「うちの車?」と、一瞬緊張がはしります。
消灯時間後のテントの中では、とにかく外の音が、何割増しにもなって響くのです。
【迷惑キャンパーにならないために(騒音編)】
キャンプは音楽フェスとは違います。
みんなが盛り上がるために来ているわけではなく、川の音、鳥や虫の声を楽しみに来ているキャンパーもいるのです。
特に消灯時間後は、「今、自分が出している音は、周りのテントの中で、思っている以上に響いている」ということを自覚して行動しましょう。
【迷惑キャンパーへの対処法(騒音編)】
こちらも、あらかじめお隣が迷惑キャンパーだと分かっているなら、エリアごとサイトを変更してもらえるか、管理人さんに相談してみましょう。
もともと「音楽・ラジオ・花火禁止」のキャンプ場もあるので、そちらを選ぶのも、ひとつの方法です。
運悪く、迷惑キャンパーと隣り合わせてしまった方は、最後の手段として耳栓を使ってみるのはいかがでしょうか。
声のボリュームにもよりますが、何をしゃべっているか分からないほどボワボワした音になるので、まともに会話が聞こえるよりは、イライラ度が少~しだけ下がるかもしれませんよ。
もはやマナーではなく法律違反〔焚き火偏〕
焚き火の迷惑行為で一番イヤなのが、火の粉でテントに穴をあけられること。
これはもう、マナーではなく民法に触れる話なのですが、驚くべきことに「こちらがやったと証明できないなら弁償しなくてもいいよね?」と考えている迷惑キャンパーが、少なからずいるのです。
また、焚き火でゴミを燃やしている迷惑キャンパーもいて、ニオイや煙が気になることも。
おそらく、迷惑キャンパーは風向きなんて気にしてくれないので、火の粉も、煙も、ニオイも、こちらのテントがかぶる可能性があります。
次に問題になるのが、直火での焚き火の後始末。
たとえ、直火OKにしてくれているキャンプ場でも、かたづけは必要です。
真っ黒なススが付いた石や焦げた木、炭などをそのまま放置して帰る迷惑キャンパーのせいで、直火が禁止になったキャンプ場もあります。
心あるキャンパーさんが、焦げた直火の焚き火あとをかたづけている動画なども流れていますが、それを見てもきっと、迷惑キャンパーの心は痛まないんだろうなぁ、とむなしくなりました。
【迷惑キャンパーにならないために(焚き火編)】
基本的に、風が強い日は、焚き火をあきらめることが大切です。
弱くても風があるなら、その向きには十分注意しましょう。
焚き火用の幕などで焚き火台を囲うのも方法です。
また、焚き火後のおき火はすぐには消えないので、火消しツボなどに移します。
炭は土には返らないので、サイト内に放置せず、必ず炭捨て場に捨てるか、持ち帰るようにしましょう。
【迷惑キャンパーに対処法(焚き火編)】
この場合も、可能であるなら、サイトを変更してもらいましょう。
変更できない場合は、テントなどの燃えやすいもの、ニオイの付きやすいものを、できるだけお隣から離しましょう。
先ほどご紹介した焚き火用の幕は、よそからの火の粉防止にもなるので、混んでいる時期にキャンプをする方は、ひとつ持っていると安心かもしれませんね。
よけいなトラブルを防ぐコツ
快適なキャンプを楽しむために、迷惑キャンパーを避けることがとても重要であることはお伝えしました。
しかし、実は、普通のキャンパー同士でも、少しピリピリすることがあるんです。
ここでは、ちょっとした気遣いで、ささいなトラブルを回避するコツなどをご紹介します。
「にっこり」と「ペコリ」でトラブル回避!
キャンプ場でサイトに着いたら、まず、お隣さんに挨拶しておくと安心です。
お互い、どんな人なのか分からないままだと、些細なことでもムッとしたりイライライしたりすることがあるかもしれません。
でも、一度ことばをかわしておけば、風でゴミがお隣にとんでしまったりしても、「いい人そうだし、わざとじゃないよね」と、やり過ごしてくれる可能性があります。
「知らない人と挨拶するのは苦手」という方は、にっこり笑ってペコリ、と頭をさげるだけでも大丈夫!
「ペコリを返してくれなかったらイヤだな……」と思うなら、ペコリのあとはペコリ返しをあえて確認せず、笑顔のまま自然に目を離せば、悪い印象にはなりませんよ。
大切なのは、周りのキャンパーさんに、「こんにちは、よろしくお願いします!」という気持ちを伝えることです。
人は不安になると、自分たちを守るため、戦闘モードになりやすいので、「にっこり、ぺこり」で、相手の不安を取り除き、警戒をといてもらいましょう。
迷惑キャンパーを避けるには
先ほども少しふれましたが、迷惑キャンパーに会わないためには、はじめから「花火・音楽・ラジオ禁止」「直火禁止」「消灯時間後の騒音禁止」など、彼らが嫌がりそうな、ルールを徹底しているキャンプ場を選ぶとよいのではないでしょうか。
キャンプ場の口コミなどで、「管理人がうるさい」「注意されて不愉快」のような書き込みがあるところは、普通のキャンパーにとっては理想的なキャンプ場であることも。
インパクトの強い口コミにだまされず、キャンプブログなども参考にしながら、迷惑キャンパーがイヤがりそうなキャンプ場を探しましょう。
また、子どもやペットが苦手な方は、アスレチックなどの遊具やドッグランなどがないキャンプ場を選ぶことをおすすめします。
ちなみに、シーズンオフや平日のキャンプ場なら、迷惑キャンパーどころか、普通のキャンパーにも会わないことがよくありますよ。
都合がつくなら、シーズンオフや平日の「ほぼ貸し切りキャンプ」を、ぜひ体験してみてくださいね。
融通の利くキャンプ場を利用しよう
キャンプ場を予約する際には、「犬が苦手」「子どもが苦手」「団体の隣はイヤ」など、できるだけ希望を伝えるようにしましょう。
キャンプ場によっては、希望をきいてくれたり、もともと「ファミリー」「ペット連れ」「ソロ」などで、エリアを分けて入れてくれるところもあります。
また、すいている日なら「どこでもいいですよ」と、サイトを選ばせてくれるありがたいキャンプ場も。
そのような、融通の利くキャンプ場なら、その日の予約状況の中で最善の場所を選ぶことができますよね。
キャンプ場でのお隣さん問題は、そのキャンプ全体を大きく左右します。
他のルールは厳しいとしても、サイトの位置だけは、利用者ファーストであるキャンプ場を選び、快適にキャンプを楽しみましょう!
まとめ
いかがでしたか?
今回は、キャンプマナーについてお伝えしました。
□炊事場やトイレをきれいに使う
□人・音・煙などで他人のサイトに干渉しない
□消灯時間後は静かにする
そんなにむずかしいことではありませんよね。
さらに、「にっこり、ペコリ」で挨拶するだけで、お互いに安心できるのです。
そもそもマナーとは、周りに対する思いやりのこと。
周りの人が嫌な思いをせずにすむように配慮しながら、みんなで快適なキャンプを楽しみましょう!
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