今から文章の仕事をめざす人に駆け出しライターが伝えたいこと

フリーライターの仕事イメージ

「文章を書くことが仕事になるなんて幸せすぎる……!」と、ライターに興味があるみなさん。

そのとおり、ライターは文章を書いてお給料をもらえる、文章好きにはたまらない職業なのです!

ただし、ライターの仕事って、文章を書くだけではないんですよ。

今回は、駆け出しライターが見た「文章の仕事の実態」をコッソリお伝えしちゃいます!

実際にライターの仕事を始める前に、ちょっとのぞいてみませんか?

文章の仕事の種類

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文章の仕事には、大きく分けて出版、広告、放送の3つの分野があります。

ただし、境界線があいまいな部分もあるので、なんとなく「そんなふうに分かれているんだな」くらいに思っていただけたらと思います。

出版の仕事

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【仕事内容】
主に新聞や雑誌の記事の原稿を書くこと。

【主な職種】
記者、ルポライター(現地報告記者)、スポーツライター、WEBライター、テクニカルライター(製品の取扱い説明書のライター)、ブックライター(昔のゴーストライター)、翻訳家などがあります。

【特徴】
新聞社以外は、ある程度の文章力があれば、未経験でも比較的採用されやすい分野です。

「まだ何が書きたいかよく分からない」という方は、まずこの分野でチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

原稿の持込みなんてハードルの高いことをしなくても、一般的な求人で「ライター募集」がありますよ。

☆☆☆ ONE POINT ☆☆☆
小説・エッセイ・詩を書く「作家」もこの出版分野です。ただし、独自の世界を原稿に書き起こす作家は「アーティスト」。情報を原稿にするライターとは仕事の進め方が違うので、ここでは割愛させていただきます。ちなみにライターは「技術職人」といわれています。この違い、わりと重要です。

広告の仕事

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【仕事内容】
宣伝・広告を目的とした原稿を書くこと。

【主な職種】
宣伝・広告の目的で書かれた文や文章を「コピー」といい、書く人をコピーライターといいます。

【特徴】
キャッチコピーなど、インパクトのある短い文章を書くイメージがありますが、長文の広告記事を書くこともあります。

「短い文章のほうが簡単そう!」なんて理由でコピーライターをめざすと、大変な目にあうかもしれませんよ。

短い文章は、語彙力がないとホントにむずかしいのです!

また、出版と広告の分野は重なっていることが多くあります。

例えば、「旅行情報誌(出版)」に、飲食店などの「紹介記事(広告)」が掲載されているのは、よく見ますよね。

そのため、ライターやコピーライターは、どちらの分野に所属しているかにかかわらず、情報(出版)記事・広告記事のどちらでも書ける技術が求められるのです。

☆☆☆ ONE POINT ☆☆☆
コピーライターで活躍するためには世間の動きに敏感であることが必要です。私が知っている女性のコピーライターさんはみんな流行に敏感で「かわいい・キレイ・おもしろい・おいしい」に感心が強く、自分の「スキ!」に忠実でキラキラしています。もうキラッキラです☆

放送の仕事

ライターをめざす記事イメージ4イメージ【写真AC】

【仕事内容】
映画やドラマ、テレビ番組、ゲームなどの台本を書くこと。

【主な職種】
シナリオライター、脚本家など。

【特徴】
他のライターとは違い、「番組を盛り上げながら決められた放送時間内にまとめる」など、独自の知識が必要です。

シナリオライターになるには、シナリオ作家を育成するスクールに通う、シナリオコンクールに応募するなどの手段がありますが、もともと業界にいてツテを頼ることもよくあるようですよ。

同じ「ライター」でも、分野によって、原稿を書く目的や作り方がずいぶんと違いますね。

どの分野の記事を書くにしても、クライアントの意図のとおりに原稿を仕上げることが必須条件です。
※ 依頼者、顧客、取引先、広告主など

さて、次からは主に出版分野のライターについてお伝えしていきます。
(なぜなら、私が出版分野のライターだからです!)

ライターの働き方とは?

ライターをめざす記事イメージ5イメージ【写真AC】

ライターの働き方にはいろんなパターがありますが、ここでは主要な3つの働き方についてご説明します。

企業などに就職する

収入のことを考えた場合、やはり新聞社や出版社に就職するのが一番安心です。

【メリット】
「今日は原稿がまったく進まなかった!」という日でもお給料が出ます。なんてありがたい!

私がパートで通っていた会社では、時間給以外に担当した記事の原稿料がプラスされました。就職とフリーライターのいいとこ取りです!

また、編集会社などの場合、編集チームが社内にいることもあり、お互いのスケジュールを把握しやく進行がスムーズになることも。

【デメリット】
就職先がよっぽどの大手でないかぎり、仕事の範囲が限られてくることが考えられます。

ただし、「その分野の執筆に強くなる」と考えると、それは利点にもなりますね。

編集チームのメンバーが変わらない、というのも、メリット・デメリット両方の側面があるところです。

☆☆☆ ONE POINT ☆☆☆
「ライター」という肩書きにこだわらないなら企業の広報部で社内報や会報などの原稿を書く仕事もありますよ。仕事を探す時に「ライター」ではなく「文章作成」などで探してみるといいかもしれませんね。

派遣会社に登録する

「安定したお給料が欲しい!」「でも、いろんな原稿を書いてみたい」という方は、派遣会社に登録して、そこからライターの仕事を紹介してもらう方法もあります。

【メリット】
3か月や6か月という短い期間で就労することができ、就労先とライター双方の同意があれば、期間を延長することもできます(最長3年)。

ライターの仕事に特化した派遣会社もあり、医療ライターや社史の編纂など、個人では応募しにくい仕事を紹介してくれることもあるんですよ。

【デメリット】
このまま続けたいと思っても、就労先が契約を更新してくれなければ、契約期間で仕事が終了してしまいます。

また、職場に「派遣社員」が自分だけだと居心地が良くないこともありますが、人間関係の当たりハズレは、おそらくどの企業・仕事でも同じですよね。

☆☆☆ ONE POINT ☆☆☆
派遣で働く場合、あなたの雇用主は派遣会社です。書きたい内容や現在のスキルを担当者に伝えて、ピッタリの仕事を探してもらいましょう。派遣会社は福利厚生の手厚さがバラバラなので、派遣会社を選ぶ際にはそのあたりのチェックもお忘れなく!

フリーランスで働く

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特定の企業などに所属することなく、外部ライターとして編集会社などから仕事をもらう働き方です。

多くの場合、原稿料は「1文字○円」「1原稿につき○円」、というかたちで入ります。

【メリット】
自分で時間を管理して、働き安い時間に効率よく原稿を書くことができます。

文章力がついて人脈も増えれば、幅広い分野で仕事ができ、収入がぐんと増えることも期待できます。

【デメリット】
時間をうまく管理できないと、土日や夜中も仕事をすることになり「なんだかずっと仕事をしてる……」という状態に。

また、どれだけ原稿に時間を費やしても、原稿を納品して「校了」としてもらわなければ、原稿料は1円も入ってきません。

さらに、人脈に恵まれなければ、なかなか仕事が入ってこないことも考えられます。

☆☆☆ ONE POINT ☆☆☆
「フリーというのはライターが時間を自由にできることではなく、クライアントがライターを自由に使えること」と聞いたことがあります。フリーランスは「休日」という概念がないので、土日かまわず連絡が入るそうです。私もフリーランスで働いていますが、時間があいたら執筆、という進め方をしているので、確かに「休日」という感覚がなくなったような気がします。

「急がばまわれ」の文章教室

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「今すぐにでもライターの仕事がしたい!」という方には遠回りだと思えるかもしれませんが、文章の教室に通うことは、逆に近道になるかもしれませんよ。

その理由を3つ、ご説明します。

資格がわりの卒業証書

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ライターには資格や免許がありません。

ライターを採用する側にとっても「この人はどれくらい書けるのだろう?」と判断がむずかしいのではないかと思います。

その点、文章の教室で学んでいることがわかれば「基本的な原稿の書き方は知っている」ことが伝わります。

学校の授業内容なども、面接で話のタネになるのではないでしょうか。

文章教室で作成した課題や制作物があれば、ポートフォリオになりますよ。
※ クリエイターが実績をアピールするための作品集

☆☆☆ ONE POINT ☆☆☆
教室は、文章の基礎を学べるコース(できれば3か月以上)があるところがいいですね。少し費用はかかりますが、ライターになるための初期投資と思って奮発するのもアリですよ。ちなみに、社会人を対象としてる文章教室なら、在籍中にライターに就職(転職)することも可能です。「大阪編集教室」「宣伝会議」「あなたのライターキャリア講座」など、リモート講座に対応している学校もありますので、ぜひ検索してみてくださいね。

先生から聞ける裏ばなし

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私が通っていた文章教室には、現役の編集者やコピーライター、元新聞記者の先生がいました。

制作現場でのトラブルや解決方法などをたくさん教えてもらい、とても勉強になりましたよ。

また、「修正指示に従わないライターはつかえない」など、編集者側からのリアルな意見を聞くことも。

授業のあとの交流会では、ブックライターの原稿料など、生々しい話もありました。

プロの編集者や、出版社の社長、元新聞記者の方とじっくり話す機会なんて、仕事が始まってからでも、なかなかありません。

本来なら数年かかって学ぶことを、1年で一気に学んだように感じました。

☆☆☆ ONE POINT ☆☆☆
課題原稿の批評もとても勉強になりました。原稿の改善点はもちろん、初心者ライターがおちいりがちな「ひとりよがり原稿」や使ってはいけない言葉、クレームがくる事例などについても聞くことができました。

文章教室が就職のプラットホームに

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文章教室にはライターの求人が集まります。

卒業生が立ち上げた出版社から求人がくることもあるんですよ。

また、受講生の中には、先生が経営する編集会社にそのまま就職する人もいます。

安心できる編集会社で、はじめの一歩を踏み出せるなんて、ラッキーですよね。

受講生たちは、卒業後もライター仲間として、仕事の情報を交換します。

教室に集まる就職情報もありがたいのですが、やはりライター仲間とつながれることが、とても励みになるのです!

チラ見せ!ライターの実態

ライターの仕事は、好きなように文章を書いて、メールで送って終わり!というものではありません。

ここでは、私がライターになって「こんなの想像してなかった……!」と思ったことを3つご紹介します。

ライター志望のみなさん、心の準備はいいですか?

自分の好きなようには書けない

文章教室の初日、まず教わったのは「ライターになると、自分の好きなようには書けない」ということでした。

文章の仕事には、多くの場合「こんな原稿を書いて」という依頼者がいます。

原則として、ライターは依頼者の意図するとおりの原稿を作成します。

原稿を提出して「こう書き直して」という指示があれば、「私の書き方のほうが分かりやすいのに」と思っても、依頼者の意図のとおりに修正します。

つまり、ライターの仕事は、依頼されたとおりの原稿を作ることが大前提であり、自分の「作品」の発表の場ではない、と知ることが大切なのです。

☆☆☆ ONE POINT ☆☆☆
文章力がつき、原稿の依頼者との人間関係が確立している場合は、原稿の方向性や修正点について、ライターから提案することがあるかもしれません。そうでない場合は、上司や先輩ライターに相談しながら、できる限り依頼者の意図に沿うのがよいと思います。「少しでもよい原稿を作ること」と「依頼者とよい関係を築くこと」は、必ずしもイコールではないかもしれない、と感じる今日このごろです……。

ルールやタブーとの戦い

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原稿作成には、気をつけなければならない法律やルールがたくさんあります。

慣れないうちは、ルールブックとにらめっこの時間が長く、原稿がなかなか進まないことも。

ここでは、それらについて簡単にご説明しますね。

【表記ルール】
「1人」「一人」など、書き方を統一するルール。媒体や原稿ごとに設定されることも。

【薬機法】
例えば「これを食べると病気が治ります!」のような表現を禁止する法律。

【著作権法】
他人の著作物を勝手に使用できない法律。

【肖像権の侵害】
他人の容姿を勝手に撮影したり公表してはいけないきまり。

【不適切用語】
子女・みなし子・男のくせに・女らしく・女々しい・痴呆症・保母・外人など。

【二重表現】
あとで後悔、あらかじめ予約、捺印を押す、引き続き継続、はっきり断言など。

また、原稿の修正指示がある場合、返ってきた原稿に校正記号が使われていることがあります。

【校正記号】
トルツメ→対象の文字を削除しその箇所をつめる
ミン→明朝体に直す
オンビキ→音引を入れる

ここから、「え、音引って何……?」っという感じで、ルールとの戦いは延々と続くのです……。
※ 「ー」のように書き表される、日本語の記号(約物)のひとつ

「書く」だけでは終わらない

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多くの出版・広告物は、次のような流れで進みます。

1.情報収集
2.編集会議
3.仕事依頼
4.取材・撮影・執筆
5.原稿チェック
6.デザイン・レイアウト
7.校正・校閲
8.デザイン校正
9.印刷・製本
10.書店営業・配本
11.発売

この中でライターが担当することが多いのは、4と5です。

撮影はカメラマンが同行することもありますが、ライターに託されることもあります。

場合によっては、撮影した写真の修正やリサイズなどまで任されることがあるので、デジタルカメラや「Photoshop」などの画像編集ソフトを使えると安心です。

編集会社などによっては、「InDesign」などの印刷物編集ソフトを使った入力まで任されることもあるそうですよ。

特に、フリーライターをめざす方は、原稿作成だけではなく、編集の知識もあったほうが、仕事を見つけやすいかもしれませんね。

☆☆☆ ONE POINT ☆☆☆
私が驚いたのは「こんな記事が欲しいからこの人に取材申し込んでみて。取材謝礼は3千円で。」という執筆依頼でした。テレビにも出ているような方なのに「3千円」て……。言いにくい(汗)結局、値段交渉のすえ受けていただけましたが「ライターがここまでやるのか……」と衝撃を受けたできごとでした。

ライターとして生き残るには

ここまで読んでいただいて、まだライターになりたい!と思える方は、おそらくライターとしてやっていけるのではないかと思いますが。

念のため、「長く続けるためにコレ大切だな」と感じたポイントを3つご紹介しますね。

好きなだけでは続かない

「文章を書くのが好きだからライターになりたい」という方がたくさんおられるのは重々承知しておりますが。

文章を書くことを仕事にするなら、「好き」より「得意」である方のほうが向いているかもしれません。

先ほどもお伝えしましたが、ライターになると自分の書きたい文章は書けないことが多くあります。

コピーライターになると、全然いいと思わないものを読者にすすめる原稿を書くことがあるかもしれません。

また、原稿の修正指示では、とても嫌な言い方をする校正者もいるんですよ。その指示の仕方を校正したくなるくらい(笑)

これらを考えると、「文章が好き」だけでライターを始めてしまった方は、途中で心が折れてしまうおそれがあります。

一方、文章が得意でライターになった方なら、仕事と割りきって、書く技術で乗りきっていけるのではないでしょうか。

文章への思いが強い方は、ライターよりも「プロブロガー」が向いているのではないかと思います。

ブログ運営の書籍はたくさん出ているので、ご興味のある方は調べてみてくださいね。

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文章は「商品」とわりきる

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繰り返しになりますが、原稿はライターの「作品発表の場」ではありません。

原稿の依頼者の意向に、限りなく近い原稿を納品するのが仕事です。

自分の作品だと思うと「そんなふうに書きたくない」という気持ちが出てしまい、依頼者の欲しい原稿になりません。

フリーライターの場合、次の原稿依頼はないかもしれませんよ。

文章教室でも教わったとおり、「修正指示にこたえないライターはつかえない」のです。

原稿は依頼者に買い取ってもらう「商品」だとわりきって、要望通りに書き直しましょう。

絶対に音信不通にならない

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多くの出版・広告物は、編集者、カメラマン、デザイナー、ライターなどのチームで制作します。

誰かの仕事が遅れると、すべての作業が止まってしまう可能性があります。

そのため、状況を把握したい編集者から、「進み具合はどうですか?」という確認メールがあるかもしれません。

また、トラブルなどによって、変更事項の連絡が入ることも考えられます。

チーム内の連絡には迅速に対応し、絶対に音信不通にならないようにしましょう。

☆☆☆ ONE POINT ☆☆☆
文章教室の編集チームで冊子を作ったことがありました。途中、1人のライターが音信不通に。入稿1週間前にようやく連絡がとれ「原稿が書けない」とのこと。他のメンバーの仕事を調整してなんとか仕上げました。みんなが怒っていたのは書けなかったことではなく書けないことを言わなかったこと。連絡を絶たれるのは本当に、本当に、迷惑なのです!

まとめ

いかがでしたか?

今回は、5年目の駆け出しライターの目線から、ライターの世界をお伝えしました。

あくまでも「駆け出しライター」目線なので、「ライターになって数年はこんな感じなのか」と思っていただけたらと思います。

この記事を読んでくださったみなさんと、いつかライター仲間としてお会いできることを、心より楽しみにしております!

 

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