2022年3月 書評テーマ【お金】

こは、架空老舗書店の晴天書房。私はお店番のあんずです。

3月は卒業シーズン!なぜか3月ごろは「お金」というワードの検索数が多いようです。

4月からの新生活に向けて、身の回りのお金関係を見直してみるのも、いいかもしれませんね。

今回は、お金に関する本を3作品ご紹介しましょう!

お店の常連さんに、おすすめの本を聞きました。

晴天書房の常連たち

お金に振り回されない! YUMMY
27歳の息子はスマホ投資派、お金に働かせて稼がせている。銀行に預けるのはムダと。収支は知らんけど。

お金に悩めるお年頃 マロン
子育て、親の介護、老後といろいろお金が気になる今日この頃。目下、長男の塾代のやりくりに悩み中。

年齢に胡坐をかいていた ひかりん
働き始めの20代でいかにお金のやりくりを上手にするかで差がつくのかもしれない。しっかりと勉強しなければ。

お金は目的じゃない、
幸せになるための手段。

【あらすじ】 お金を増やして早期リタイア(FIRE)したい。豊かな生活を送りたい。と考えているのに、どうしていいかわからない?芸人兼IT企業役員である著者が15年に渡る投資経験を元に、経済的自立を驚くほど簡単に手に入れるジェイソン流10の方法を伝授している。

プレゼンテーター:
お金に振り回されない! YUMMY

初めは『金持ち父さん 貧乏父さん』にしようと書店に行くと、ドヤ顔をした厚切りジェイソンと目が合った。“Why??日本人はどうしてやらないの?”から始まるお金の増やし方

成功譚だけでなく、2020年のコロナショックではマンション1軒買える資産を毎日失うなどの葛藤も描かれている。それでも実父がリーマンショックで犯した狼狽売りをせず、自分の選んだ銘柄を信じることで取り戻す。 ジェイソン流の投資は、「日々の支出を見直し、余剰のお金を投資に回す。それもインデックスファンドに長期、分散、積立するだけ」「3か月暮らせるお金を残して、危機がおきても積立ファンドを取り崩さない」「投資先は米国株」「投資を始めたらやめない、売らない」など、堅実でわかりやすい内容になっている。

読んでみて思うのは、日本人は小学生から貯金が美徳と育てられたのはなぜか?同じ生涯年収で、投資してきた人はハワイで優雅に老後を過ごしているのに、銀行の金利が低くて貯蓄が増えない日本人はいくら子供に残せるか?葬式代くらいは残したいと、70歳まで働いている現実がある。小学校で投資を教えて、お年玉や小遣いを投資に回すくらいに、マネーリテラシーを育てるのも大事な教育だと思った。きっと、若いほどいい。

大きな賭けではなく、堅実的なお金の増やし方を知れるのは、投資初心者にとってはありがたいですね!

お金との付き合い方を
見直すきっかけになるかも?

【あらすじ】 金融業界を知りつくした著者が教える本当に必要な「お金の知恵」。お金と生活の話から運用の知識・実践法まで1トピックにつき2ページ、簡潔な文章でわかりやすく紹介する。年金・住宅・保険・老後など「お金の不安」から間違えないための知識が満載。

プレゼンテーター:
お金に悩めるお年頃 マロン
私は現在40代。老後資金や子どもの教育資金も心配だし、保険はどうするか、iDeCoやNISAを始めた方がいいのか、常々悩んでおりました。しかし経済の話は難しく、専門的な話を読むのは億劫。でもお金のことをきちんと知りたい!そんな私が手に取ったのが本書です。

いきなり保険や投資の話ではなく、普段お金とどう向き合うかから紹介されているし、図入りで簡潔に説明されていて読みやすい。著者は証券会社、銀行、生命保険会社、投資信託会社などで「お金を運用する仕事」に携わってきたプロ中のプロ。歯に衣着せぬ物言いで「銀行員と会ってはいけない」「生命保険はいらない」など、ハッとする知識が次々に披露されます。

正直、後半の運用術や投資については専門的すぎてわからない部分も多いのですが、「お金の話に騙されない」「無駄なお金を払って損しない」という、生きていく上で必要なお金の知識が身につきます。

お金との向き合い方をプロに教われるなんて!?とても興味深いです!

突然くるお金の危機
今のままで将来、大丈夫?

【あらすじ】 どうしてお金は貯まらないの?いつの間にか消えてしまう・・・。著者のうだひろえさんがお金について悩み、考え、成長していく過程をリアルに記したコミックエッセイ。「目からウロコ」が連続のお金のトリビアがたくさん詰まった一冊です!

プレゼンター:
年齢に胡坐をかいていた
ひかりん
本の冒頭にある「お金が貯まらないのってなんでだろう・・・」に、思わず「それな」と声を漏らしてまい、そこからは一気読み。「支出を把握しなければ、支出を抑えることはできない」という一文にハッとさせられた。スーパーでの買い物やランチで安いものをお得に買っていることで節約しているつもりでも、それは単なる「つもり節約」に過ぎない。

大事なことは、自分のお金事情を理解することで、そのためにはアナログなやり方であっても、家計簿をしっかりつけて支出を把握しておく。当たり前のことで、わかっていたはずなのに、それさえもしっかりとできていないのではないか?と考えさせられた。

貯金、家計、住宅ローン、保険、年金、資産運用などコミックでわかりやすく説明してくれているので、若い世代もとても読みやすい一冊。本書を監修した「日本ファイナンシャルアカデミー」代表の泉正人さんのコラムが要所に入っているのもおすすめポイント。

漫画仕立てだから、サクサク読めそうですね!

ご紹介した本まとめ

みなさんは、お金に関してどこまで知っていますか?「将来どのような暮らしがしたいか?どうなっていたいか?」を見据えて、今から始めるきっかけになるような本ですね。