「家族や友人との付き合いでキャンプをしているものの、実はそれほど楽しめていない、というよりむしろ、苦痛なんですけど……」。
わかります。キャンプは興味がないと、面倒だし、不便だし、虫とかイヤだし、準備も後かたづけも疲れるだけで、何もいいことがないですよね。
今回は、そんなみなさんのために、「キャンプでこれが大変なんじゃないかな?」と思うことをピックアップし、その対処法をあげてみました。
「わたし、キャンプはしないので。」と、なかなか言えないみなさんの苦痛が、少しでもやわらぎますように!
目次
■蚊、アブ、蜂、クモ……、とにかく虫がイヤ!
虫が苦手な方が、キャンプに連れて行かれるなんて……、つらいですよね。
けれど、ご安心ください。世の中の殺虫用品会社は、あなたの味方です!
ここでは、わが家で実施している、有効な虫除け対策を4つご紹介します。
【サイトに着いたらまず地面に蚊・マダニ除けのスプレーを】
こちらは地面にまいて蚊・マダニを除けるスプレーです。テントをたてるあたりにまいておけば、テント周辺から蚊・マダニ、それ以外の虫も少なくなりますよ。植物は傷めないので芝サイトでも使えます。
【テントをたてたらテント周りやタープの下に蚊取り線香】
キャンプ用の虫除け線香もありますが、普通のタイプでも効き目はありますよ。
わが家では2ルームテントのリビング、テントの入口、タープ(別張り)の下の3箇所に置いています。
線香立ては1箱に1つしか入っていないので、複数置かれる際は、別途、線香立てが必要です。
ケース型の蚊取り線香入れを買われる場合、長時間の大きな線香用もあるので、サイズを間違われませんように。
【さらにインナーテントの中にワンプッシュ】
寝るスペースで「プ~ン…」なんて聞こえたら、もう眠れなくなるので、インナーテントの設営ができたら、すぐに一吹きしておきます。
【自分たちにも虫除けスプレーを】
テントから離れることもあるので、自分たちにも虫除けスプレーをふっておきます。パウダータイプより、衣類の上からでもスプレーできるミストタイプがおすすめです。
以上の4つが、私たち夫婦の虫除け対策です。
どのシーズンも、これでイヤ~な虫はあまり寄ってこなくなりますよ。
子どもさんやペットがいる場合は、製品表示をよく読んで、使える虫除け商品を選んでくださいね。
■BBQあとのベタベタ汚れ、誰が洗うの?
BBQのあとしまつは、やっかいですよね。
あのベタベタは、キャンプ好きにとってもなかなかの課題です。
ここでは、ファミキャン(家族)、デュオキャン(夫婦など2人)を想定して、4つの解決法をご提案します。
【BBQ台(焚き火台)の底に専用シートを敷く】
BBQをすると肉の脂が落ちてBBQ台(焚き火台)の底がどろどろに。
それを解決してくれるのがBBQ台(焚き火台)専用のアルミシートです。
アルミホイルよりもずっと分厚いので、底に敷いても炭火で焦げません。
終わったらはがして捨てるだけなので、かたづけはかなり楽になりますよ。
デメリットは少し高価であること、分厚いアルミなので手を切らないよう注意が必要であること。
おすすめ、というより必須アイテムです。
【100均の網を使って終わったら捨てる】
環境保全の観点からはおすすめできませんが、網を使い捨てにすると、やはり楽ちんです。
キャンプ用品店の店員さんが教えてくれたので、そうしているキャンパーさんも多いのかもしれませんね。
キャンプ場によっては網を捨てさせてくれる場合もあるので、ゴミ捨てルールに従って処分しましょう。
【1人ずつミニ焚き火台でこぢんまりとBBQ】
夫婦などのデュオキャンなら、ミニ焚き火台で1人ずつのBBQがおすすめです。
油で汚れるのは同じでも、部品がそれぞれ小さいので、洗うのがずいぶん楽ですよ。
たたむとB6サイズ(青年漫画本くらい)なので、終わったあと新聞紙で包んで持ち帰り、家でゆっくり洗うこともできます。
「お一人さま焼き肉」みたいで、楽しいですよ。
【スティックで炙るだけにして網焼きをやめる】
網を使わず、チーズやウィンナー、フルーツなどをスティックにさして炙るだけ、なんていかがですか?
他のメニューは、近くの道の駅やキャンプ場付近のスーパーでご当地ものめぐりをして、調理のいらないものを選ぶのがおすすめです。
それぞれが食べたいものを選べば、準備の負担が1人にかかるのを避けることができ、毎回、ご当地ごはんを食べられる楽しみも増えますよ。
BBQはキャンプのメインイベントになりがちですが、思い切って調理を一切やめる、ゆる~いキャンプを提案してみてはいかがでしょうか。
【参考記事】キャンプがもっと好きになる!自分スタイルのがんばらないキャンプ
■氷のような便座にくみ取り式……。試練のトイレ事情
キャンプ場のトイレには、当たりハズレがありますね。
男女1個ずつしかなくて扉のすぐ前に並ばれる、心臓が止まるくらい便座が冷たい、古い和式、くみ取り式、クモの巣あり、トイレットペーパーなし……。
私は、キャンプ場にトイレが少なすぎて、朝一番で撤収し、近くの公衆トイレへ駆け込んだことがあります。
それ以来、トイレ事情を事前にチェックしてから予約をするようになりました。
わたしたちのキャンプで一番キレイだったトイレは、徳島県の「まぜのおかオートキャンプ場(管理棟)」です。
みなさんも、予約前にトイレのチェックをお忘れなく。
■はじめの5分が地獄!暖房のないコインシャワー
キャンプ場の冬期のコインシャワーは凍えますね。
「3分100円」なんて言われると、「9分(300円)で出よう」なんてケチってしまい、体があたたまらないのでずっと寒いまま。
冬のキャンプでは、その日のシャワーはあきらめるのが正解です。
帰りに温泉によれば、キャンプの汚れも落とせてしっかりあたたまれるので、リフレッシュ感も倍増です!
■サイトに着いても車から降りたくない「雨キャンプ」
雨の中でのテント設営は、ホントにイヤですよね。
なぜ今からここにテントをたてるのか、意味がわかりません。
でも、来てしまったからには、どこかでハラをくくらねば。
雨キャンプでは、お気に入りのレインウェアやレインシューズを持っているだけで、気分があがりますよ。
また、焚き火ができるコットンタープがあれば、焚き火をしながら、しとしと雨を楽しむことも(火の粉に弱いポリエステル100%のタープでは焚き火は推奨されません)。
キャンプ場を予約している場合、雨が理由だと、キャンセル料をとられるケースもあります。
雨天でキャンプが決行されるとなったら、いさぎよくひらきなおって、万全の装備で雨キャンプを楽しみましょう!
■楽しめる気がまったくしない「暴風キャンプ」
キャンプの大敵は雨よりも風。肌で感じる危険度も、雨とは比較になりません。
「砂ぼこりがたつ」「紙が舞い上がる」などの影響が出はじめる「風力5.5m/s」※をめやすに、決行するかどうかを判断されてはいかがでしょうか。
※ GPV 気象予報_風速の目安
風が強いと、とにかく物が飛ばされる、テントも飛ばされそうになる、タープ設営はほぼ無理、焚き火は絶対無理、外でまったりできない、テント内もバサバサうるさい……、など、楽しめる要素がほとんどありません。
暴風が理由であれば、キャンセル料をとらないキャンプ場もあります。
予約しているキャンプ場の風速が強いようなら、キャンプメンバーにキャンセルを提案することをおすすめします。
ご参考までに、私たち夫婦の暴風雨キャンプを載せておきますね。
【参考記事】『恐怖の暴風雨キャンプ!無事にクリアして楽しい思い出に変える対策とは?』
■もはや恐怖しかない命がけの「カミナリキャンプ」
キャンプ場は、山や川辺にあることが多く、天気が急変する可能性があります。
予報もなくカミナリが発生することも考えられるので、黒い雲が広がり、ゴロゴロと聞こえたら、早めに車か建物の中へ避難しましょう※1。
※1 テントはポールに落ちるので危険です
カミナリは木に落ちやすいといわれているので、あらかじめカミナリの不安があるときは、車を木から4m以上※2離しておくことをおすすめします。
※2 日本キャンプ協会 キャンプでの雷対策
車がない場合は、すぐに逃げ込める建物(管理棟など)を、みんなで確認しておきましょう。
キャンプ場にコテージなどがある場合、コテージ泊に変更してくれることもあるので、スタッフの方に相談するのも方法ですよ。
■雨上がりにどろんこテントを撤収する憂鬱さ
タダでさえ面倒なテントの撤収。
雨上がりなどで、グランドシートが泥だらけ、砂だらけ、芝だらけなんて……。
憂鬱にもなりますよね。
特に、冬の枯れ芝は、静電気などでなかなか完ぺきには落とせないので、帰ってテントなどを干す際、庭やベランダが枯れ芝だらけになることも。
対策として、わが家では、グランドシートの下に、さらに、一回り大きなレジャーシートを敷くようにしています。
その上でテントの設営や撤収をおこない、キャンプの最後にレジャーシートをバサバサとふって汚れを落とし、小さくたたんでビニール袋へ。
キャンプギアが濡れない、汚れないので、帰ってからのメンテナンスがずいぶん楽になりますよ。
レジャーシートは、薄いものだと水がしみてくることも。
防水加工が施してあるタイプを選ぶのがおすすめです。
■とにかく準備が大変すぎて気が進まない
毎回、イチからキャンプの準備するのは大変ですよね。
わが家では、キャンプから帰って、ひととおりメンテナンスが済んだら、それぞれが入っていたカバンやコンテナにもどして、そのまま収納します。
次のキャンプでは、前日にそれらを出すだけ。
忘れものをする心配もなく、気持ちも楽ですよ。
また、ソロキャンパーさんの中には、ザック1つでキャンプに行く人も。
登山家の方のザックの中身も、荷物のミニマル化の参考になりますよ。
■いいだしっぺの旦那がキャンプの楽しいとこしかしない
おそらく、世の中の奥さまたちを「キャンプ嫌い」にさせているのは、旦那さまの「いいとこどりキャンプ」ではないでしょうか。
これまでお伝えしたように、キャンプは準備も後かたづけも大変で、キャンプ場に着いてからも何かと不便なことばかり。
キャンプ好きならともかく、気の進まないまま同行している奥さまにとっては、ストレスでしかありませんよね。
でも、ストレスの原因が虫や天気ではなく「旦那さま」なら、話すことで解決できるかもしれません。
「準備やかたづけが大変だから、もうキャンプはイヤ!」
「ちゃんと役割を分担してくれるなら、また行ってもいいよ」
「たまにはキャンプ場のバンガロー宿泊はどう?」
ハッキリ断る、提案してみる、話し方はいろいろありますね。
「でも子どもは楽しみにしているし……」とガマンしている方も多いようですが、お子さんは意外とキャンプに飽きているかもしれません。
キャンプをやめたいのか、折衷案があるのか、ご自分の気持ちをしっかりまとめて、旦那さまやお子さんと、じっくり話し合ってみてくださいね。
■まとめ
いかがでしたか?
この10項目は、キャンプ好きにとっても大変なものばかり。
ご紹介した解決法で、少しでも「キャンプに連れて行かれている」みなさんの負担が軽くなればうれしいです。
みなさんの生活から、「つら~いだけのキャンプ」がなくなりますように!
【データ】
◆GPV 気象予報_風速の目安 http://weather-gpv.info/gw.php
【参考記事】
◆お手軽デイキャンプのススメ! 少ない持ち物で日帰りキャンプを始めよう
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